森琴石とキリスト教:ニコラス・マクラウド著『日本古代史要約 挿図集』…森琴石,肖像画を担う 

2921年12月18日 更新

森琴石とキリスト教

ニコラス・マクラウド著
『日本古代史要約 挿図集』(明治11年)
  森琴石,  肖像画を担う

・・・・・・・・・
耶蘇誕生図…口絵=森琴石刻
『新約書伝』(明治13年)

『新約書伝』 (扉 明治13年) 『新約書伝』  口絵‐耶蘇誕生図‐(明治13年)

響泉堂書誌 聖書にも及ぶ
『新約書伝』…「キリスト誕生図」は森琴石刻 | 森琴石 What’s New (morikinseki.com)
塾生「河村学而・米津菱江」=明治初期 大阪のキリスト教会創設メンバーだった
森琴石塾生「河村学而」=成瀬仁蔵の妻の叔父
森琴石塾生「米津菱江」=画家、教材製作、宣教師として活躍

           

ニコラスマクラウドの著書
『Illustrations to the epitome of the ancient history of Japan』, Including  Illustrations to the Guide Book, Collected and Arranged by N. McLeod      ・・・・・・・Published by Kioto (Kiyoto), 1877

 ニコラス・マクラウド著
『日本古代史要約 挿図集』肖像画 

  『森琴石作品集』銅版画編の肖像画と 一致
・・・・・・・    
・・・熊田司氏蔵「響泉堂等銅版画貼込帖」肖像画と 一致

ニコラス・マクラウドとは
●スコットランド出身の宣教師で
日本政府の用命で日本各地を巡る(12年間)…慶応3年頃~明治11年はじめ

●1875年(明治8年)
初版
『Illustrations to the epitome of the ancient history of Japan』を出版

“日本人がイスラエルの失われた10支族の子孫である”
  という持論をまとめ長崎で(日の出書房)出版、スコットランド自由教会の
”ウィリアム・マッケンジー” に献辞した。 (マッケンジーの肖像画は下方)

     自由教会(Free church)
      国教会に対し、教会の自立を確保した教会。
      日本のプロテスタントは、主に自由教会の宣教師によって伝えられた。
・・・・・・・(ウェブリオ)

●3年後
1878年(明治11年1月)
・・・第2版
・・・ 銅版画を多数挿入し『Illustrations to the epitome of the ancient history     of Japan Including  Illustrations to the Guide Book,
・・・・・Collected and Arranged by N. McLeod
を京都で出版、

日ユ同租論の元になる書誌として、後年世界中に知れ渡る。
・・・(日ユ同租論については、下方の備考をご覧ください)

現在、日ユ同租については、遺伝子学的には完全に否定されています。
一方、日本の神道とユダヤ教では共通点があるという説があります。
・・ 『日ユ同祖論』の根拠?ユダヤ教と日本の神道の10の共通点 (urarekishi.com)

●第2版の序文

ニコラス・マクラウドは、
   挿画の銅版画が
   銅版画コレクションとして価値がある と 記述

●森琴石は維新前後の人物肖像図を担ったが、写真を基に銅刻したと思われる。
アイヌ像・副島種臣・鍋島直正・松本良順
・徳川亀之助(家達)・水戸民部卿(後の徳川昭武)など。

●写真はニコラス・マクラウドが提供したものと思われ、マクラウドの周辺の人物をうかがい知る事ができそうです。

●肖像画は、維新の写真史とも関連する可能性があり。その一人に写真師「内田九一」があげられます。

参考論文
中島徳博氏
関西写真家たちの軌跡100年 写真展図録「関西の写真」2(幕末から明治)中島徳博 (komma.jp)
森重和雄氏 photographer_biographies52.pdf (jcii-camera.or.jp)

●書誌の概要、画像は下方にあります。



お詫び
   力量不足・準備不足の為、編集が上手くいきませんでした。
   お見苦しい事、お詫び申し上げます。

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「響泉堂等銅版画貼込帖」について
・・熊田司氏所蔵資料
・・森琴石の書物意匠、証券・小切手類、印紙、商標類、引き札等の
・・銅版画の試し摺を多数貼り込んだ ”森琴石手製の画帖”

・・『森琴石作品集 銅版画編』
・・・熊田司氏 論文 ー銅版画師響泉堂をめぐって― p145~168
 ・・ (貼込帖はについてはp148p~p151 に詳述)
   森琴石の商標類=森琴石 調査情報【平成23年 1月】 (morikinseki.com)に紹介しています

★熊田司氏=(美術史家・前和歌山県立近代美術館館長)
・・もっと知りたい 佐伯祐三』(東京美術)が、12月22日ごろ発売されます。
・・ 楽天ブックス: もっと知りたい佐伯祐三 – 熊田 司 – 9784808711979 : 本 (rakuten.co.jp)

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画像資料

熊田司氏蔵
「響泉堂銅版画貼込帖」より

肖像画紹介
・・(画像のみ、図の説明は省略させて頂きます)

響泉堂銅版貼交帖肖像1a    響泉堂銅版貼交帖肖像2a 

響泉堂銅版貼交帖肖像3

響泉堂銅版貼交帖肖像4a  響泉堂銅版貼交帖肖像5

画像比較

a                                 b                                                  c                                        d
『森琴石作品集』  響泉堂貼込帖=熊田司氏蔵     bと同じ             『日本古代史要約 挿図集』
a,b にウィリアム・マッケンジーの肖像画あり                   

肖像画 2 精度高 響泉堂銅版貼交帖肖像2a 響泉堂銅版貼交帖肖像1a イラスト 2

ウィリアム・マッケンジー の肖像画

熊田司氏蔵
「響泉堂銅版画貼込帖」より
 
        1868年撮影の写真(日本の慶応4年or明治元年)を
                   明治10年頃(1877)森琴石が銅刻した
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REVa  WILLIAM MACKENZIE
LATE  OF  NORTH  REITH FREE CHURCH  SCOTLAND
ENGRAVED  FROM  PHOTGRAPH  TAKEN  IN  1868

ウィリアム・マッケンジー像

WILLIAM MACKENZIE

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『Illustrations to the epitome of the ancient history of Japan』,   Including  Illustrations to the Guide Book,
Collected and Arranged by N. McLeod 
     ・・・・・・・
     Published by Kioto (Kiyoto), 1877

『日本古代史要約 挿図集』
ニコラス・マクラウド著
 1878年出版・京都

  ★別タイトル…日本古代史の縮図(イラストを含む)』・『日本古代史概要 図会』等

概要(但し森家での確認・誤りもあります)

著者     ニコラス・マクラウド
刊行年月日  1878年(明治11年)・京都
装丁など   ハードカバー・大福帳仕立て
サイズ    27,5x17,5cm
頁数     92頁(内挿図85頁分)
銅刻者(刻記があるもの)
       森琴石=「響泉堂等銅版画貼込帖」に基づく
      石田有年・石田蔵版・雨麦亭・瑞光堂・山本伊三郎衛充・山本鐫・東京寿石

画像(森家蔵)
 1878年刊(明治11年)

①表紙                 ⓶表題

表紙  1

⓷序文

2 序文 (2)

訳=鈴木俊夫氏

序文

  私は、日本への滞在を3か月延長したが、それはひとえにこの著書を仕上げるためであり、その目的は2年前に長崎で刊行した著書に補足材料を与えるものである。

  本作は、もとの役割である補足材料としての価値とは別に、日本の題材を現地の作家が描いた銅版画のコレクションとして、それ自体に価値があると願っている。

  銅版画は、日本で最高の芸術家達による作品だが、彼らが外国語に慣れていないので、
出来栄えが完ぺきとは言い難い。

                                                                                                                          N・Macleod.
           1878年1月、神戸

略語の説明 
    E.P.P. 概要の掲載ページ
    B.T. 仏教寺院
    S.T. 神社

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★翻訳者 鈴木俊夫氏
・・・・・滋賀県大津市在住。山形大学客員教授。元米国化学企業の研究者。
・・・・・英国に1年半、米国に23年在住。英語に関する著書4冊。

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その他の画像(1~9 頁順)

(歴代天皇)の墓へのガイド  ⑤           ⑥
(所在地リスト)
  序文の次   文章 1   文章 2

 イラスト最初の頁      ⑧イラスト2頁目
・・・・・・・・・・・・・  肖像図=森琴石   

  イラスト 1   イラスト 2

      

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

備考
ニコラス・マクラウドは お雇い外国人 だった かもしれません
響泉堂刻『軽罪違警罪刑律加減表(明治13年11月)』=旧刑法制定年に発行 の 最下方に記述


 ニコラス・マクラウド について

①ウィキペディアより

  1. ニコラス・マクラウド(Nicholas McLeod)
    1863年―1889年 
  1. 別名 ノーマン・マクラウド   Norman McLeod)
  1. ニコラス・マクラウド(英: Nicholas McLeod、fl. 1868年 – 1889年)は、
    スコットランド・スカイ島出身の人物で、日本人がイスラエルの失われた10支族の子孫であるという彼の理論で知られていた。
  2. テューダー・パーフィット(英語版)はマクラウドの職業について、彼が宣教師として日本に来る前は、ニシン業界に身を置いていたと述べている。
  1. マクラウドは
    1875年に長崎で『日本古代史の縮図』(表題:日本とイスラエルの失われた部族)、
    1878年に京都で『Illustrations to the epitome of the ancient history of Japan』(イラストを含む)を制作し、出版した。
  1. これらの本の内容は、日本の聖職者階級がイスラエルの失われた10支族の子孫であるということだった。彼は、日本の最初の知られていた王がオセーと呼ばれ、紀元前730年に王位に入って、紀元前722年に死亡したイスラエルの最後の王ホセアと彼を識別したと主張した。 本書には、古代イスラエルと日本のつながりの証拠として、ユダヤ教と神道の宗教儀式の広範な比較が含まれている。
  1. マクラウドは、1875年に出版された『日本古代史の縮図』をウィリアム・マッケンジー (スコットランド自由教会)に献辞した。   
    William Mackenzie The Free Church of Scotland
  1. 19世紀、明治時代初期の日本に約12年滞在したスコットランドの商人。明治政府のために働きながら、日本各地をめぐり歩き、やがて「日ユ同祖論」(日本・ユダヤ同祖論)を説くようになった。その著『日本古代史の縮図』(1875年/明治8年)は、日ユ同祖論の最初の古典として有名。

⓶ユニオンペディア より
日ユ同祖論 – ユニオンペディア (unionpedia.org)

ニコラス・マクラウド(英: 、fl. 1868年 – 1889年)は、スコットランド・スカイ島出身の人物で、日本人がイスラエルの失われた10支族の子孫であるという彼の理論で知られていた。

別名はノーマン・マクラウド(英: )。
マクラウドの職業について、彼が宣教師として日本に来る前は、ニシン業界に身を置いていたと述べている。

マクラウドは1878年に『日本古代史の縮図』(表題:日本とイスラエルの失われた部族)や、京都で『Illustrations to the epitome of the ancient history of Japan』(イラストを含む)を制作し、出版した

“Rare Books – Important Acquisitions – Illustrations to the Epitome of the ancient history of Japan, including illustrations to the guide book”, National Library of Scotland website, 2004 (?), http://www.nls.uk/collections/rarebooks/acquisitions/singlebook.cfm/idfind/416。

これらの本の内容は、日本の聖職者階級がイスラエルの失われた10支族の子孫であるということだった。

彼は、日本の最初の知られていた王がオセーと呼ばれ、紀元前730年に王位に入って、紀元前722年に死亡したイスラエルの最後の王ホセアと彼を識別したと主張した。

本書には、古代イスラエルと日本のつながりの証拠として、ユダヤ教と神道の宗教儀式の広範な比較が含まれている。

マクラウドは、1878年に出版された『日本古代史の縮図』をウィリアム・マッケンジー (スコットランド自由教会)に献辞した N. McLeod。.

日ユ同祖論
日ユ同祖論(日猶同祖論、にちゆどうそろん)は、日本人(大和民族)とユダヤ人(古代イスラエル人のうちのユダ族、ベニヤミン族、レビ族)は共通の先祖ヤコブを持つ兄弟民族であるという説。

スコットランド人が滞日中の明治時代に著した論を発端に、一部の日本人とユダヤ人によって提唱されている説。
英ユ同祖論など、ユダヤ人と他民族文化を関連づけて論じる多数あるユダヤ人同祖論のひとつ。
古代イスラエルの12部族とは、ルベン族、(シメオン族)、レビ族、ユダ族、(ダン族)、ナフタリ族、ガド族、アシェル族、イッサカル族、ゼブルン族、ヨセフ族(マナセ族、エフライム族)、ベニヤミン族を指す。
一般によく認識されているユダヤ民族の祖は、第4族ユダ族と第12族ベニヤミン族に第3族レビ族を加えた3部族であり、失われた10支族から省かれる。

古代イスラエルの失われた10支族とは、ユダヤ民族を除いた、ルベン族、シメオン族、ダン族、ナフタリ族、ガド族、アシェル族、イッサカル族、ゼブルン族、ヨセフ族(マナセ族、エフライム族)を指す。
第9族エフライム族、第5族ガド族、または第7族イッサカル族の数人が日本に、第11族ヨセフ族(マナセ族、エフライム族)はエチオピアに移住したという説がある。

               

虎 下絵 森琴石「虎}下絵 (91,5cm x 37,5cm)

♥    2021年も、残り少なくなりました。
今年も森琴石ホームページを閲覧頂き
誠にありがとうございました。

2022年は、穏やかな年でありますよう
心より願っています。     

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