2015年5月23日 更新
調布市
「武者小路実篤記念館」
・森琴石著編『墨客筆用 画題自在』が収蔵
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『墨客筆用画題自在』
…貴重且つ希少な書物
・・・「墨客筆要 画題自在」の「ひつ」は、字の間違いでは?
………武者小路実篤―志賀直哉―九里四郎-森琴石との関係
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■インターネットで、定期的に行う「森琴石検索」を行ったところ、森琴石の著書の新たな所蔵先が出て参りました。
■調布市にある「武者小路実篤記念館」に、森琴石の『墨客筆用 画題自在』(明治13年5月・北村考二郎発行)と『墨客筆用 画題自在乾』(年不明)の2冊が所蔵されている事が判りました。
■「武者小路実篤記念館」は、
武者小路実篤が昭和30年から51年まで、晩年の20年間を過ごした邸宅(現在=実篤公園)の隣接地に昭和60年10月に開館、実篤の本、絵や書、原稿や手紙、実篤が集めていた美術品などが所蔵されているそうです。(武者小路実篤記念館HP)
■武者小路実篤(1885~1976年)は、明治43年に友人・志賀直哉らと雑誌『白樺』を創刊し、以後、60年余にわたって文学活動を続けてきました。(武者小路実篤記念館HP)
野菜や果物、一言添える画を描いていた事でも知られています。
■『墨客筆用 画題自在』は、『墨客必用 画題自在』の<ひつ>が「筆」と「必」の文字が間違っているのではないでしょうか?
もし「墨客筆用・・・・・」が正しければ、未知の書物と言えましょう。
■『墨客必用 画題自在』は森家が未だ取得出来ずにいるもので、市場にも殆ど出回っていないという<貴重>且つ<希少>な書物です。
■墨客必携 画題自在』は、現在所蔵先が分かっているのは、国立国会図書館所蔵のものと、版画・刷りものの一大コレクターである熊田司先生(現和歌山県立近代美術館館長)ご所蔵のものだけでした。これらは『森琴石作品集』に紹介されていますので是非ご覧く頂ければと存じます。 (「平成23年1月」に記述)
■似た名称の「墨客必携 題画詩集」、「墨場必携 題画詩集」は画家や書家の携帯用指南書として大ヒットした書物です。
(平成18年11月・ what’s new 大ヒット!森琴石の『墨場必携 題画詩集』に記述)
■『題画詩集』は、早稲田大学の「坪内逍遥文庫 にも所蔵されており、当時の文豪が森琴石の<豆本>を参考に見ていたかも知れないと思うと感慨深いものがあります。
■武者小路実篤の友人志賀直哉の随筆「九里四郎水墨画会 推薦」」という文章中に森琴石の名が出ている事から(調査情報:平成23年3月【3】に記述)白樺派の方々と森琴石とは何がしかのご縁があるようで、年数が経つにつれ周辺からの情報がぼちぼち出始めてきており、私共子孫としては誇らしくもあり嬉しい限りです。