2020年10月11日 更新
サンフランシスコ
アジア美術館 ONLINECOLLECTION に
森琴石の袱紗(ふくさ)
掛け袱紗
表・・・丸に立ち沢潟(おもだか) 紋‐
裏・・・森琴石画「とんぼ、かぼちゃ、菊、けし」
‐画は明治28年12月28日(1895年)の作品
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■ハロウィーンに因み ”かぼちゃ”を題材にした作品があります。
■アメリカカリフォルニア州にある サンフランシスコアジア美術館 オンラインコレクションに森琴石の「袱紗(ふくさ)」が紹介されています。
■“掛けふくさ“といわれ、贈り物や貴重品の上に被せるもので、上質の織物で仕立てたものです。
■表が家紋(丸に立ち沢潟)で、裏には「とんぼ・かぼちゃ・菊・けし」の図を森琴石が描いている。
■袱紗(ふくさ)は森家にも何種類かありますが、霊芝や松竹梅・果菜類などが殆どです。
■サンフランシスコアジア美術館 オンラインコレクションのものは<かぼちゃの上にトンボが止まっている>という、珍しい図柄なので紹介させて頂きます。
(但し、画像につきましては、不都合な場合がある場合は削除させて頂きます)
■家紋(丸に立ち沢潟)及び、 家紋の由来となる“勝ち虫=蜻蛉(とんぼ)”を描いている事などから、元の所蔵者のご家系が想像出来そうです。
備考1
サンフランシスコアジア美術館は
アメリカ、カリフォルニア州にある美術館で、アジアの国々の貴重なコレクションを展示している美術館。17,768点の所蔵品の中心は、中国美術6,900点、次いで日本美術5,200点。常設展示のギャラリーは、南アジア、西アジア、ヒマラヤ、東南アジア、中国、韓国、日本の7地域に分かれている。
ウィキペディアより
(サンフランシスコアジア美術館チョン・ムーン・リー アジア芸術文化センター、世界で最も包括的なアジアの美術コレクションの1つを収容し、その常設コレクションには18,000以上の芸術作品があり、6,000年前のものも含まれています。
以下略
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備考2
沢潟(おもだか)紋の由来
① 日本の家紋より https://kamondb.com/plant/422/
日本十大紋の一つ。オモダカは池や沢、田んぼなどに自生するクワイに似た水草で、可憐な花を咲かせます。古くは王朝時代に貴族の車や武具の文様として用いられ、やがて家紋に転じたものと云われています。
沢瀉は面高「面目が立つ」に通じるとか、葉の形が矢じりに似ている、別名「勝ち草」とも呼ばれるなどのことから、武人の家紋として普及しました。毛利元就が戦に臨む時に沢瀉に蜻蛉(トンボ)が止まったことを吉事として用いたという故事があります。
② ウィキペディアもご覧くださいhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%A2%E7%80%89%E7%B4%8B
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サンフランシスコ
アジア美術館 ONLINECOLLECTION
Gift cover with design of dragonfly, pumpkin, chrysanthemums, and poppies
原文
Gift cover with design of dragonfly, pumpkin, chrysanthemums, and poppies
Artist: Mori Kinseki (Japanese, 1843 – 1921)
Date: 1895
Historical Period: Meiji period (1868-1912)
Object Name: Gift cover
Materials: Ink, color, and gold on silk
Dimensions: H. 22 1/2 in x W. 18 5/16 in, H. 57.2 cm x W. 46.5 cm
Credit Line: Gift of Peter and Beverly Sinton
Department: Japanese Art
Collection: Textiles
Object Number: 2015.67
On Display: No
<…以下森流の書き方をしています>
サンフランシスコ アジア美術館 オンラインコレクション
掛け袱紗「とんぼ、かぼちゃ、菊、けし」
画者=森琴石
製作年=明治28年(1895年)
寸法=縦57.2 cm x 横 46.5 cm
材質,形状
袱紗
家紋面…?織・紋(丸に立ち沢瀉<おもだか>)
図柄面…絖本? 着色画(とんぼ・かぼちゃ・菊・けし)
房 …金糸(4隅のうち1か所欠損)
クレジットライン=ピーター&ビバリーシントン(ご夫妻)の贈り物
部門=日本美術
コレクション=織物
オブジェクト番号: 2015.67
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画像
袱紗
・・・ 森琴石画 ~乙未季冬念八日 琴石寫~
・・・・・・・・・・・・・・明治28年12月28日
・・・・・・・・・・・・・・・・(1895年)
家紋面(丸に立ち沢潟紋)
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2020年12月18日 追記
以前、森琴石の下絵の中に「かぼちゃ」があった事を思い出し探してみると、上にご紹介の「掛けふくさ」の下絵がありました。
かなり大きいので、まさか袱紗の下絵とは、一度も考えてみた事がありませんでした。
寸法を測ってみると、完成作品とほとんど変わらない事もわかりました。
ラフな下絵が作品に変化した様子がわかります。
1000枚は残っている森琴石の下絵類、丹念に調べると面白いものに出会えるかもしれません。(綴じた状態の画稿資料を合わせると2000枚ほどあると思われます)
下絵 縦57,0㎝ x 横47,0 cm 作品 縦 57,2cm x 横46,5cm