平成24年4月2日更新
はぎれに残る九輪の薔薇
森琴石が大の薔薇好きで、自宅の庭園で栽培していた薔薇の種類は300に及び、800もの鉢植えの他、垣植え地植えのバラが咲き乱れていた・・・・・・・と、
調査情報「平成19年9月【1】、「平成19年10月」等でご紹介しましたが、自宅で栽培した薔薇の図を描いたと思われる<はぎれ>が残っている。
はぎれの薔薇の図は
●図鑑に載せるような図に見えるが、和紙では無く絹地に描かれている。
●九輪の薔薇が等間隔で描かれ、図に添えて花の名が書かれている。
(瑞宝・化粧鏡・真珠紅・東雲・香世界・袖楽獅子・紅司馨・酴醿(とび)・天地開)
●上記薔薇名は
サイト名「Rose-colored Glasses http://bitter.sweet.coocan.jp/index.html」の中、
蔵書と書評とバラの和名漢字名一覧表 に一部情報があります。
★それによれば、森琴石が描いた薔薇は、賀集久太郎著『薔薇栽培新書』に出て
いる事が分かりました。
★下に2つの薔薇の説明をRose-colored Glassesより転載させて頂きました。
★Rose-colored Glassesのサイト主様は、『薔薇栽培新書』 記述の時にもお世話
になりました。
『薔薇栽培新書』より
香世界=賀集久太郎(1902)
「純白八重蓮花咲一季咲。
明治廿四五年から明治卅五年一月に至りまする間に世上に栽培せられまする種類」
紅司聲=賀集久太郎(1902)
「濃紅八重狂咲大輪四季咲。
明治廿四五年から明治卅五年一月に至りまする間に世上に栽培せられまする種類」
●森琴石と賀集久太郎については、調査情報【平成19年 9月】等で記述しています。
・・・・森琴石.comの中、グーグル検索機能でご検索下さい。
●森琴石が描いた薔薇は、自宅で栽培した薔薇の一部であったと思われる。
●森琴石が描いた薔薇は衝立などの作品、或いは薔薇図鑑のような類に使用された可能性もある。
はぎれの薔薇図 全体 (縦9㎝ Ⅹ 横121㎝)
上部は裁断しており、下端は布の耳となっている
部分 (瑞宝 化粧鏡 )