森琴石の銅版画資料…18点 展示(和歌山県立近代美術館)

2015年3月31日 更新

 

前回の続きです

和歌山県立近代美術館
和歌山城を間近に望む緑豊かなエリア
・・・自然と調和したモダンな建築(黒川紀章設計)
・・・・・・和歌山城:桜の開花=3月31日現在・・・1~3分咲き

和歌山県立近代美術館 
展覧会
特集 『
版画』の明治…….
印刷と美術のはざまで  
3月17日~5月24日
(1F 展示室B=Aのコレクション展の奥)

 

愛好家 必見!!
220点以上の資料
明治期の実用的な刷り物の逸品
・・・印刷技術の変遷
・・・・見事な技術(手作業)& 美の世界(精緻・華美)
■和歌山県立近代美術館では 現在3つの展覧会が開催中です。
■「特集」として【『版画』の明治-印刷と美術のはざまで】展が催され、220点以上の明治期の実用的な刷り物の逸品が展示されています。
■明治期における飛躍的な印刷技術や変遷を知る事が出来、見事な手作業による多数の精緻で華麗な<実物の刷り物>が網羅展示されている景観はまさに“圧巻”と言わざるを得ないでしょう。
コレクションの殆どが、熊田司館長のご所蔵品だそうです。

 

森琴石のコーナー
森琴石の銅版画資料…
18点展示
・・・地図/絵図/名所図/引き札/証券類/書籍(表紙・口絵・挿画・活字)
など
■森琴石はテーマ「I「実用印刷物」のさまざま 〈知〉をひろげる:錦絵新聞、新聞附録、暦、地図など」のところに、森琴石が明治最初に制作した<永田方正訳「暗射地球訳図」>の地図が1点、テーマ【III「実用印刷」と三人の画家】でも多数取り上げられています。
■3人の画家の一人「森琴石」のコーナーでは、地図や絵図、名所図、書籍類(挿し画・口絵・表紙・活字)銅版画資料貼込帖(証券・印紙・商標類の試し摺、肖像画など)など17点が展示されています。
■和歌山県立近代美術館のご承諾を頂きましたので
【『版画』の明治 ・・印刷と美術のはざまで】展の
カタログ及びリスト(一部)の画像を下にご紹介させて頂きます。
(我が家のスキャナーの品質が余り良く無い事はご承知置き下さい)



「版画」の明治へのいざない
・・文章 熊田 司(館長)


表紙               1頁 左中=森琴石:教科書表紙

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2頁               3頁

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4頁               5頁
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6頁               7頁(左上=森琴石解説)

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出品目録
1頁               7頁(下方=森琴石)
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8頁(上部=森琴石)
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広がる「異色の画家」森琴石の知名度
■明治8年~20年過ぎまで、銅版画製作にも精力的に取り組んだ森琴石ですが、
文人画家でありながら銅版画で秀逸な<洋風表現>もした「異色の画家」として、
特に専門家筋にその名は広く知られるようになって参りました。



刷り物を巡るさまざまな奇縁
森琴石と同業者
・・銅版技術の弟子
■今回展示されている作者の中には長谷川貞信、五姓田芳柳、松川半山、永田方正、石田有年、水口臥龍館など、森琴石と関係した人物が多数含まれています。
■「中田貞矩」は森琴石に銅版技術を学んだ人物でもあります。

■昭和時代、優れた製版技術者として数々の印刷美術品を生み出した父(筆者)の父「野村廣太郎」は、中田貞矩(大阪、中田印刷)や 石田有年(京都、大日本スクリーン)のご子孫たちとは
非常に親しくして頂いていたそうです。
■父は「北野恒富、山内愚僊、浅井忠」などの画家のポスターや、皇族の方の肖像画も良く手掛けたそうです。第2次大戦中は陸軍参謀本部地理測量部の技術嘱託として地図の印刷に関わっていました。
■刷り物を巡り、このようなご縁があった事は、やはり不思議なご縁としか言いようがありません。


※森琴石HP記述か所
森琴石紹介 Mori Kinseki | ―銅版画編
森琴石は南画の名手で、銅版画にも優れていた、中田熊次の先代、中田貞矩は銅版術をこの琴石に学んだのである。中田氏は明治22、3年頃に、網目応用の色版煙草カードを初めて石版転写に応用して濃淡を表す方法を完成した。
「森琴石、銅版画の弟子あらわれる!!」

 

 

 

 

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